さんの書評2026/04/13

ストレス脳を読んで

ストレス脳を読んで タイトルに惹かれてこの本を手に取ってみた。この本は現代の人がうつや不安障害などを引き起こす理由を、精神科医である著者が最新研究からひもときまとめた一冊である。不安やうつなどを検討していく上で重要となる概念がわかりやすく説明されている。 面白かったのが、不安やうつという症状はネガティブなものではなく、脳の防御反応であるという考え方である。この防御反応は太古において人類が生き残るためのリスク対策として脳が進化の中で獲得したものである。ただ現代のライフスタイルにおいては、肥満、SNS、人間関係におけるストレスなど太古には存在しなかった要因に対する脳の誤作動が、不安やうつにつながっているという考え方である。この考え方に沿うと、未来において現代にはない新たな誤作動の原因となるライフスタイルが発生する可能性があるため、不安やうつを完全に撲滅することは不可能であるとも言える。したがって我々が現実的に対応できることは、運動などの予防策を取ること、不安やうつは防御反応であるという理解を広めることの二点であると考えられる。 不安症やうつに関して基本的な原理を知りたい人および当事者にとって有益な一冊である。

この書評がいいと思ったら、押そう! » いいね!

共有する: