コモリーマン@Yoga好き❤️さんの書評 2026/04/18
GROWTHを読んで ピボットで紹介されていたため興味を持ち、この本を手に取ってみた。この本は未来の経済成長に対する考え方をまとめた作品である。 前半は経済成長という概念及びその歴史について、後半はこれまでの経済成長で発生する成長のジレンマに対して、どのように向き合い、将来を見据えていくかを紹介していた。前半については、経済成長とはここ200年で急速に促進したものであるため、人類の歴史においてイレギュラーなものであるという前提で話を進めていた。この点に関しては興味深かった。後半に関しては、新たな経済成長の方法として、アイデアの力を活用していくこと、同時に経済成長を選ぶか、人間として大事に思う他の目的を選ぶかというトレードオフに向き合う必要性があることが述べられていた。 アイデアの力を生かすためにいろいろな方法が提案されていた。その中に知的財産権のバランスを見直すことが挙げられていた。具体的には現時点では保護への偏りが強すぎるというものである。確かに特許を取得した技術が有益なものであれば多くの人が使用するため、保護が強すぎると特許の使用料だけで莫大なコストが必要となることは理解できる。しかしそれは純粋な利益だけではなく、新しい技術を得るためにかかったコスト及び次への発見につなげる減価償却費にも充てる必要がある。それらの費用を確保するため特許の保護に対してある程度偏りが発生するのはやむを得ないのではないか。 トレードオフの考え方に関しては、これまで経済を優先させてきた人類にとって、もう一つの選択肢があるという俯瞰的な視点を新たに持つことの重要性は共感できた。確かに現代においてSDGsやコンプライアンスなど利益だけではなく他の視点も重要視されている。そういう意味で経済成長の優先順位を下げ、他の視点の優先順位を上げるというやり方は、今後の我々人類において一つのトレンドになるのではないか。 まとめると本作品は、これまでの経済成長という概念を踏まえた上で、未来における経済成長のあり方を紹介した一冊である。経済成長の概念に対して疑問を持つ人に対して、新たな思想の一つとして本作品を勧めたい。
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